藤の精

マスコミさんからも 藤の花だより いただきました。
宇治の平等院の藤、約280年の樹齢を持つそうですが、一昨年集中治療を施してこの程3年振りに満開になったそうです!
平成の大修理を終えた鳳凰堂に彩りを添え、素晴らしい薄紫の花と香りを愉しみに賑やかになっている模様‥
ただ花の見頃は短くて、今年は私自身は寄せていただくことは出来なかったのですが‥‥

先日のコラムに引き続き、この藤の時期に因んだ人気曲「藤娘」をお伝えしたいと思います。
1826年 江戸中村座で関三十郎という役者が初演、20年振りに故郷の大阪に帰る お名残興行 として行ったのが最初でした。
当時大津のお土産物として売られていました 大津絵 を材にして五変化舞踊(一人の役者が踊り分ける)の一コマとして
今なお踊り継がれている曲です。
その後1937年には六代目尾上菊五郎がこの大津絵の設定から離れて、藤の花の精が娘の恋心を踊るという新演出をしました。
舞台面としましては、大木の松に藤の花房がからまっているとても華やかな舞台装置、男性である菊五郎は自らを小さく可愛らしく
魅せる演出として、わざと藤の花房を大きくした‥ といわれています。

曲の構成は、初めは黒い塗り笠に藤の一枝をかたげた様子を唄い  次いで、眼目の近江八景を詠み込んだ、クドキ(心情告白)
続いて当時、潮来地方(茨城県)で流行していた曲、潮来出島での扇での踊り そして松づくしの浮いた踊り地となり
最後は 名残惜しみて~ としっとりと幕になります。

私も大好きな曲で、小学校1年の時と20代後半で踊らせていただきました。
以前行った勉強会でも取り上げ人気が高かった演目で、何度踊っても素敵な曲だなぁ~と思います。

ぜひまたこの解説と共に観賞いただく機会があればと思います。、

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