西国三十三所巡り

今年は、西国三十三所巡りが始まって千三百年になる節目の年ということを新聞で知り、
千三百年もの長い間続いていることに驚かされると同時に、三十三所巡りに興味を持ちました。

そこで、二月下旬に友達と三十三所巡りの日帰りバスツアーに行って来ました。
バスツアーは、快適で一日に五カ所の寺院を巡ることができました。

最初は、五番札所の葛井寺に行きました。
御本尊の国宝千手観音菩薩は、東京国立博物館の特別展に出展のため見ることができず残念でした。
境内にはあちこちに藤棚があり、五月の花の咲くころまた来てみたいと思いました。

次は、八番札所の長谷寺でした。
長い階段の回廊を上っていくと、途中にたくさんの牡丹が植えられていました。
その中の数本の寒牡丹が赤やピンクの花をつけ、かわいい菰の中から出迎えてくれました。
このような時期に牡丹を見ることができて嬉しかったです。
階段を上りきると本堂があり、その中に身の丈十メートル以上もある御本尊の十一面観音菩薩が鎮座されて
いて、その大きさに圧倒されると同時に、年月を感じさせ、鈍く金色に光るお姿に見入ってしまいました。

次は、七番札所の岡寺でした。
飛鳥地域を見渡せる山中にあり、御本尊は如意輪観音。
弘法大師がインドと中国と日本の土で造ったものと言われています。
日本最大、最古の塑像観音だそうです。
このように土や石膏で造られた観音像を見たことがなく、静かに座して白っぽいお姿が印象的でした。

最後は、六番札所の壷阪寺でした。吉野山に近い山中にありました。
御本尊は、十一面千手観音で目の観音さまとして信仰を集めてきたそうです。
お顔がふくよかで、優しい表情の観音様でした。私もご利益があるよう祈願しました。
また、こちらの寺は、昭和四十年からインドのハンセン病患者救済活動に参加し国際交流に努めてこられた
そうです。
広大な敷地には、インドの石工数千人によって造られた大石造や大涅槃像があり、その大きさに
圧倒されました。
他にもインドからの石像がたくさんありました。
これらの石像が、インドとの国際交流によってもたらされたものだと知り心が温かくなりました。

今回巡った寺院は、札所と言われているだけあって、成り立ちや歴史もそれぞれに興味深く、
御本尊もそれぞれに趣きがあり、心洗われる日帰り旅となりました。

C・T

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